書を読んでクラブに行こう 玉井幸助(タマイコウスケ)公式ブログ

ラッパー/トラックメイカーの玉井幸助(タマイコウスケ)の公式ブログ。

J.Coleっぽいトラップのトラックの作り方 MIDDLE CHILD

このラッパーの曲みたいなトラックが作りたい…
あのかっこいい曲みたいなトラックが作りたい…
 
プロの曲のようなトラックを作りたい。
そう思うのはトラックメイカーなら当然。
 
だけど、
 
俺には機材がないから、無理か…
トラックメイク初心者やから、無理…
 

いや、大丈夫です!

実は、曲作りの重要なポイントを抑えるだけで、プロの曲っぽいトラックは簡単に作れる。
そのポイントを解説しながら、実際にトラックを作っていく。
 
それが、○○っぽい曲の作り方シリーズ
 
このシリーズはあくまでも「プロの曲っぽいのも簡単に作れるよ!作ってみよう!」って伝えるための企画。
だから、ところどころ微妙に違ったり、省略してる部分もある。
でも、完全再現が目的じゃないから許してね。
そのトラックっぽくなるポイントは押さえてるから。
 
今回は、J.Cole の「MIDDLE CHILD 」。
この曲のポイントは3つ。
 
①トラップのドラム
②ブリブリベース
③マイナーのリフ
 
これさえ抑えれば簡単に作れる。
じゃあ作っていこう。
 

曲の全体図

最初に全体図を話しておく。
 
まず、
・ドラム
・ベース
・ブラス(管楽器の音、リフのやつ)
 
が基本。
 
そこに、
・ギター
 
が入って完成。
 
たった4 つのパートだけ。超簡単。
 
(
J.cole の曲はシンプルなパターンのトラックが多い。
だけど、各パートの抜き差し(音を消したり、鳴らしたりすること)でトラックにバリエーションをもたせていくのが特徴。
それが渋くてかっこいいんだよね。
すごいラッパー向きのトラックだな、って思う
)
 

①トラップのドラム

 
まず、ドラムから。
この曲はトラップのドラムの感じ。
トラップのドラムの特徴。
 
・ゆっくりキック&スネア
・アクセントの部分
 
まず、キック&スネアから。
こんな感じ。
 
そしてハイハット
ハイハット1/16
 
イントロの方はハイハットが別のパターン。
これがいわゆるアクセント。
これに上の1/16ハイハットを重ねる。
 
ハイ、トラップのドラム完成。
 
 

②ブリブリベース

 
ブリブリベースのポイント。
倍音の多い音色を選ぶ
→ノコギリ波
・フィルターで100Hzぐらいまで削る(ローパス)
・リリースを長く
 
一つずつ解説しよう。
倍音の多い音色っていうのは、ヴィーン!ってなってる迫力のある音のこと。
(逆に倍音が一つしかない音はサイン波という)
 
シンセサイザーで音を作るときに、最初どんな音を基本にするか選ぶ。
 
そのときに倍音の多い音色(ノコギリ波や矩形波)を選択。
 
次にフィルター
フィルターっていうのは、
 
「ここより高い音は鳴らす!」
「けどこの音から低い音は鳴らさない!」
 
みたいに特定の高さの音を消したり(増幅させたり)する機能。
 
Hz(ヘルツ)は音の高さの記号。
 
100000Hz→めっちゃ高音
1Hz→めっちゃ低音
 
って感じ。
 
ベースの音は低い音。
だいたい100Hzから下の音の高さ。
 
だから
・フィルターで
・100Hz以上の音を削る。
するとベースの音になる。
 
さらに、リリースの時間をいじる。
リリースの時間というのは超簡単。
音を鳴らしてる鍵盤から、手を離したあと、音がなり続ける時間
 
リリースが0秒→手を離したと同時に音が止まる
リリースが3600秒(1時間)→手を離したあと1時間音がなり続ける
 
リリース1時間は長いよね笑
ぶりぶりベースは、手を離しても音がなり続けるのが特徴。
この曲だと
 
これで音色は完璧!
 
じゃあベースのメロディ。
この曲のキーはA♯(ラ♯)。
 
マイナーな感じだから、
G(ソ)から始まるメロディ。
 
 
はい、ベース完成。
 

③マイナーのリフ

 
トラップっぽい曲は、
・トラップのドラム
・ブリブリベース
・マイナーのリフ
 
これが基本。
このシリーズで紹介した、Rep、Kawasaki Driftもそう。
 
この曲はリフがブラス(管楽器)なのが特徴。
他のトラックはベルやったり、ピアノやったりが、多い。
けどブラスにすることで、少し他のトラックとは違う雰囲気。
 
自分で作るときは、こんなふうに参考にするトラックからアレンジしてみよう。
 
メロディはG(ソ)から始まる。
 
あとこのブラスはハモってるのが特徴。
ハモってるっていうのは「違う高さの音が重なって、いい感じに聞こえる」ってこと。
 
基本のブラス
1オクターブ下
1オクターブ+3度下
 
の3つを同時に鳴らす。
 
メロディはこれ。
 
はいリフ完成。
 

ギターのパート

残りはギターのパート。
これもいいトラックの味付けになってるよね。
 
これは右側で鳴ってるギターと左側のギターの2つが合わさってる。
 
 
E♯D
G♯G
 
G
 
の2つ。
 
はい、これで全部のパート完成。
 

全体の展開

 
パートは多くないけど、各パートを巧みに抜き差しすることで展開を作っていってる。
渋いよね。
「俺はラップで渋いとこみせたいぜ!」っていうラッパー・トラックメイカーはJ.Coleを参考にするといい。
 
 
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▼玉井幸助(タマイコウスケ)って誰?
京都府宇治市出身。
ラッパー、トラックメイカーとして「タマイコウスケ」名義で音楽家の活動。
6才でピアノを始める。以後、ギター、ベース、ドラムの演奏。高校時代にロックバンド結成。
16才でラップと作曲を始める。初めての機材はMPC1000。
大阪の梅田のサイファーで10年弱フリースタイルラップの技術を磨く。
2012年渡米。以後、アメリカ(ニューヨーク、LA)、フランス(パリ)、ドイツ(ベルリン)、イギリス、中国、香港、ミャンマーキューバ等、世界各地でパフォーマンス。
2011 BBOY PARK under 20 準優勝。
2019年、Creepy NutsR指定もメンバーの梅田サイファー「Never Gets Old」参加。
 
帝塚山高等学校卒業。
自学でセンター試験平均91点獲得。
大阪芸術大学の映像学科へ。
日本ドキュメンタリー映画第一人者の「原一男」に師事。その後休学。
京都から沖縄まで野宿しながらの徒歩旅行をキッカケに退学。
2016年ソフトバンク大学入学。3ヶ月で自主退学。
2017年イギリスのオックスフォード大学に訪問。
 
作家として活動。
旅、読書術、お金、記憶術などについての本を出版。
著書10冊。
主著に「だから仕事がつまらない」「速旅多旅」等。
 
また読書好き。多いときは月4000冊読む。
速読講師の経験あり。
今、好きな作家は、東京大学法学博士で社会学者の小室直樹さん。
 
旅好き。
今まで世界18カ国に旅行・滞在。
初めての旅は高校時代に鈍行列車で行った熱海旅行。
初めての海外は2012年のアメリカ横断(LAからニューヨーク)。
2012年に地元の京都から沖縄まで野宿と徒歩で旅行。
以後、アメリカ、フランス、ドイツ、キューバ等、様々な国で野宿旅。
2017年に世界一周。
 
自身の知識、経験を活かして、人生をより自由に生きるための情報をYoutube等で発信中。